創業は江戸後期の天保14年(1843年)、酒造業は二代目の斉藤吉平の時代から始まり杜氏の銘柄は井戸から湧き出る豊かな水と神様からの恵みの酒を意味する福の字から「福の井」と名付けられました。福の井から現在の「麒麟山」に銘柄を変更したのが明治15年(1882年)、三代目の斉藤徳吉の時代です。麒麟山の名前の由来ですが、中国で生まれた架空の動物「麒麟」にその姿が似ていることから名付けられました。
日本酒とは「食を彩るアイテムの一つ」という考えから、決してお酒だけが威張らない、お料理との調和の取れた酒造りが麒麟山酒造の基本です。日本酒には香りが高く芳醇なものから、微香で味柔らかなものまでさまざまですが、蔵を取り囲む環境が辛口淡麗で柔らかい味ながらもしっかりとした旨みを感じ、後味のキレが大変良い酒質が麒麟山の特徴です。そしてその特徴は広いジャンルのお料理と素晴らしい相性をもたらしてくれます。
また麒麟山酒造では地元地域での原料米作り、酒造り、消費の循環を目指し麒麟山酒造社員と地元農家で組織する「奥加賀酒米研究会」では、酒造好適米の「越淡麗」「五百万石」「たかね錦」を中心に、より良質の酒米作りに取り組み、作付面積の増加に努めながら、将来は全量地元産米で仕込む酒造りが目標です。そしてそのお酒は地域住民のいやしとなり、また誇りとして消費者に飲んで頂きたいと願っています。
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